おっぴろげ 言いスギ ②

さて、お客様はそのほとんどがごく普通の方々です。
うにの味より価格重視なのは良くわかります。
当店メール予約サイトをご覧ください。
「うにご希望 注意・うには高くてもいいから食べたい」にチエックマークが入れられるようになってます。(現在入力方法を変更しています)
そうご希望のお客様には、力いっぱい仕入れをします。
市場中を探したり、得意な方に相談して仕入する事もしばしば。
ですがこの様なお客様は年に10人ほど。
ほとんどは価格を気にされます。これがごく普通で当たりまえだと思っているのです。

そこで私どもも商売です。 赤字にならないような販売価格を決めなくてはなりません。
第2章はこの価格についてです。
ざっくり
2020年度  夏期
塩水むらさきうに 仕入れ価格2400円⇒販売価格3800円
塩水ばふんうに  仕入れ価格3900円⇒販売価格6500円
おおよその価格です。

この価格帯で販売しても赤字にはなりませんが、黒字にもならないぎりぎりの価格です。
一般的な経営者の感覚ならば 2000円の食材は 5000円以上で販売しないと
お店の存続ができないレベルなのです。
夏が終わり、うにの少ない10月には
塩水ばふんうにを5000円で仕入れ9000円で販売しました。
飛ぶようには売れません。当たり前だと思ってます、高いもの。
価格についてはお問い合わせいただいたお客様にはきちんとお伝えしています。
大げさではなく、満足される代物は1万円程しますよ とお伝えしていました。
その背景には 私の及第点とお客様の満足感が違うことがあるのです。
私が何となく美味しいよとお伝えして「言うほどじゃぁ、ないわよね・・・」
そう思われるのが嫌なのです。
間違いなくどんなお客様にも「美味しい」とおっしゃっていただけるには
O社か H社のうにを仕入れるしか方法がないと思っています。
この2社はそう簡単に仕入れができない事が多くて。

昨年、O社のうにを取り扱うTV番組の取材がありました。
市場にカメラマンが行き「うにを探してるのですが」との質問に
「そんなうにはどこにも扱ってるお店はないしょ?高すぎるもの」と市場の方の談。
その後、当店に来て
「そのうに丼を食べたいのですが、ありますか?いいでしょうか?」という内容のもの。
この取材があと3か月早ければ、素晴らしい夏を過ごせたかとは思うのですが
季節外れでしたね。

時々お客様にアドバイスしていることがあります。
うには時価ですが、今の相場は新千歳空港を参考に!というもの。
あそこには優良店ばかりで、販売されているものも優良品なのです。
そこで陳列されるうにの質(メーカー)、価格は
一般的な飲食店での価格と同等位だというのが私の考えです。
そこでは 単に「うに」を販売しており
私たちは 「うに丼+α」を販売しているのです。

札幌市場にいいうにが無くても、新千歳空港にはあることが予想されます。
以前、こんな事も考えていました。
「空港で購入して当店にもちこんでもいいよ!うに丼造りますよ」という企画です。
本当は当店がうにを用意するのがごく普通なのですが
用意できない時が多く、こんな企画を考えてみた次第です。
美味しいうにの仕入れをするというプレッシャーも、この企画だと0ですし。
実行はしませんでしたが。

第3章は 悲しい人間と書き込みネット社会 についてです。

お待ちください。